以前から乗ってみたいと思っていた「普通列車のグリーン車」に乗ってみた。新幹線のグリーン車は社用で使ったことはあるが、在来線だって2両ほど連結されていて、いつもわたしを誘う。もったいないと思いつつも、炎天下を4キロ半も歩くという苦行の後、気付いたらホーム上の券売機にSuicaを差し込んでいた。
「鉄っちゃん」と名乗れるほどの知識は持ち合わせてないが、列車に乗るのは好きである。いい歳をしたオッサンでも、いつもとは違う路線や車両に乗るとキョロキョロしてしまう、挙動不審者と見られるかもしれないが、やめられない。
ロングシートの車両では、例え軽食と言えどもモグモグするのは気が引ける。券売機でグリーン券を購入(とは言っても紙の券が発行されるわけではない)してキオスクへ。遅めの昼食、缶コーヒーとパンを買う。列車到着までホームでワクワクして待つ。
在来線グリーン車は2両とも二階建て。帰宅ラッシュ前だから空いている。流れ行く風景を眺めたいので、陽のあたらない(と思われる)側の窓際に座る。
テーブルに貼られたステッカーを熟読?し、座席上のセンサーにSuicaをタッチ。実物の切符が無いわけだから、どうするのだろうという疑問はあっけなく解けた。タッチした側のインジケータが緑色になり、これが検札代わり。
取説によると、席を移動した時は、その席上にタッチすればいいらしい。
列車を乗り換えた時も、タッチするだけ。ただし、事前に購入した区間を越えているとエラーになる。
高い視点は新鮮である。別に人を見下したいわけではないが、在来線のロングシートでは決して味わえない。階下に席を取ってホームなど写していたら、盗撮と間違えられるかもしれない。
川をわたるとき、ついついシャッターを切ってしまう。日常の何でもない在来線、ただ、こうして窓外を眺めているだけで旅をしているように感じるから不思議である。
まぁ、たまには贅沢してもいい、ただの移動が旅に変わるのだから。