246で壮絶な事故が起こった、いや、事故というより「酒がらみの犯罪」と言っても過言ではない。パトカーに追われ、無謀な速度でクルマという凶器で、ただそこに通りかかっただけのタクシー運転手を死に追いやった。その犯罪行為の後でも往生際悪く、足を引きずってまで逃げ出す。

人を殺しても、「運転という業務上」殺人罪には問われず、遺族としては到底納得できない「危険運転致死傷罪」でしか裁くことができない。

その危険運転致死傷罪にあっても、構成要件を満たすことができない事例も多い。

この国は本当に酒に甘いと思う。

「酒の上での話だから」と言い訳されることもある。

クダラナイ話ならそれでもいいが、人を殺したとなれば別ではないか。

飲酒運転の厳罰化が求められている、アルコール検知装置を標準装備させる動きもある。

「アルコールを検知するとエンジンがかかりません」などという装置を取り付けたところで、必ず、その装置を無力化する部品が発売される。こんな施策では解決にはならない。その装置を正しく使う人は、もともと飲酒運転などしないのだから。

 

わたしは常々思う。

一斉検問等に於いて飲酒運転で検挙された場合は殺人未遂罪を適用する

飲酒運転で死亡事故を起こした場合は殺人罪を適用する」と法改正は出来ないものかと。

飲酒運転の罰金が上がったとは言っても、まだ低すぎる。取り消し後の運転免許の再取得までの期間を延長する、死亡事故の場合には終身取得出来ないこととする。

飲酒運転には毅然と、厳罰を持って処することが、悲劇を無くすることにつながるのではないか。

今回、理不尽に殺されたタクシー運転手の同僚がテレビカメラに向かって語った。

「加害者を殺してやりたい」と。

目には目を、歯には歯をとまでいかなくても、件の加害者には相当重い刑罰を望みたい。

written by Yoshinobu Iriguchi